2017.07.05  小さな視線

TOLO PAN TOKYO

我がトロパンのお客さんは、一括りにはできないくらい幅が広い。

地元の皆さんはもちろん、南は九州から北は北海道(おやっ、沖縄が抜けてます。たまたま私がお会いしてないだけかしらね)。

海外からのお客様に目を向ければ、韓国、中国、台湾、シンガポール、オーストラリア、アメリカ、カナダときて、

フランス、スウェーデン、ポーランド、イタリア、イギリス、イスラエルなどなど、世界地図の上の赤いピンがどんどん増えていく。

年齢層だって、バラエティ感いっぱいです。

だから、ちっちゃなお客さんもいっぱいいるわけ。

あたしは、おチビさんたちがやってくると、ちょっかい?出したくてたまんなくって、お帰りの際にはハイタッチです^^

ある時、そんなおチビさんたちのママの一人がこんなこと話してくれました。時々、一人でお使いに来る女の子のママ。

「うちのこがトロパンを褒めてました。」

「?」

「こないだ他のパン屋さんに一人で買いに行ったら、お店の人の雰囲気が良くなかったって。トロパンは、関係無い人?、多分、レジの人以外もってことかしらね。

とにかくお店の人みんなが声をかけてくれて、ありがとう〜〜〜って言ってくれるけど、そこはそうじゃなかったって。パンは美味しかったんですけどね。そういうわけで、

トロパンは、一人で行くって言うんですよね。」

あたしは、とっても誇らしい気分になった一方で、ドキリッ。

小さな視線でちゃーーんと見て感じているんだなって。

ますます、襟を正さねばね。

みんなに、気持ち良く過ごしてもらえるように。

そして、トロパンの本物のパンで味覚と視覚を育ててもらえるように。

 

今回紹介するレモンのパン、一人のママの声から誕生しました。

”子供が食べられるレモンのパンを作って欲しい。でも、甘くないのがいい”

レモンを使った商品のことは以前から田中シェフの頭にはあったそうです。

そんな時、このお客さんの投げかけで、スイッチが入りました。

>子供用だからって、この店でアンパンマン的発想はありえない。

そりゃそうだ!!!

大人も食べられるものにしたい。

そして、体に優しい素材。

小さいうちから、本物の味と美しい型を知ってほしい。<

朝食向きのレモンパン はちみつをつけてレモンティーやミルクと一緒に召し上がれ! ¥280

逡巡する中で生まれたのが、ナッツとレモンがコラボした、トロのハード系レモンパンです。

ヨーロッパのパン屋さんに並んでいそうな美しいシェイプでしょっ。

普通ハード系には使わない国産小麦の穂の香を100%使用することで、もち感が出て食べ応えがあります。

生地には、ペーストにしたマカダミアナッツ。そして20%に抑えたアーモンドが、時々カリッと歯に当たるのが心地よいわね。

主役のレモンはレモンゼスト(すりおろしたレモンの外皮)の2種使い。

冷凍ゼストは生地に。香りの強い乾燥ゼストは仕上げ用。

焼きあがったパンの表面に振った粉糖をバーナーで炙り、まだふつふつ沸いているうちに乾燥ゼストを振りかけて定着させています。

これが本当に爽やかな香りで、ひとときの癒しを与えてくれます。

あたしは毎回、直ちにその香りを吸い込みながら、かぶりつきたい衝動に駆られてしまいます。

このパンの甘みは表面のこの粉糖だけだから、生地自体は小麦の優しい甘みだけってとこが、ミソ。

食事用には本当は砂糖を使いたくなかったけど、そこは日本人向けを意識したそうです。

実際のところ、イギリス人のお客さんに甘いのと甘くないのを食べってもらったら、甘いのはno goodでした、、、

 

トロのパンがバギーに乗ったベイビーたちの血肉になって、素敵な大人になってくれればって思います。

いつか、こんなパン作ってみたいって思われたら嬉しいねって、田中シェフ。

CIAO^^/